Fate/ms.s

   第1話『ことの始まり』      by風来坊さん








<<視点・士郎>>

聖杯戦争が終わり早二年の月日がすぎた頃、俺は赤いあくまこと遠坂凛の弟子となり、

ロンドンの時計塔で魔術を学んでいた。

「はあ?」

「いやだから…」

「それは…」

「いやでも…」

「衛宮君はそれだからへっぽこなのよ!」

師は大変に厳しい…

言いにくいことをズバズバいうし…

そりゃ俺は才能ないですふ〜んだっといぢけて見たりする。

「そうそう」

そんな毎日が過ぎた頃だった。

「そろそろ日本に戻ってみてくれる?」

「へ?」

「へ?じゃないわよ!!だから冬木市に戻ってみてくれるって言ったのよ!!」

キ〜〜〜〜〜っと叫ぶ遠坂、はあ…なんだって言うんだ?

「私もね、土地の管理者でもあるんだし気になってきたのよ」

「そうか、あれ?でも遠坂は帰らないのか?」

「ん〜私はもう少し片付けて帰るから2、3日くらい間を置くつもりよ」

「なら俺も手伝うよ、その方が早いしそれに一緒に帰ったほうが皆も喜ぶし…」

「そうね…でも衛宮君がいても変わらないと思うし、

  先に帰って町の様子とか調べていて欲しいんだけど?」

「でも…」

「反論しない!」

「ハイワカリマシタ」

すっかり遠坂に洗脳された俺…うう…神よ俺が何をしましたか…



<<視点変更・桜>>

「はい…では…判りました明後日ですね?はい…」

チャリンと電話を置く。

明後日に先輩が帰ってくるらしい、とても嬉しいことだ、だけど…

ふと視線を落とす、そこには…

「桜ちゃ〜〜〜〜〜〜〜ん。おつまみ〜〜〜〜〜〜〜〜」

彼女の名前は藤村大河、一応教師である…はずだ。

「先生!!先輩が居ないからってここを散らかさないでください!!」

「ひゃあああああああ…桜ちゃん怖い子!!」

そうなのだ。

先輩が遠坂先輩(姉さん)について行ってからというもの、

表には出さないが、藤村先生ことタイガー(言うと本人激怒)は寂しくてしょうがないのだ。

「先輩が明後日帰国するそうですよ!!」

「え?士郎が!?」

急に取り乱す藤村先生、さて…先輩が帰ってくる前に片付けないと…

その時ふと視線を落とした先で桜は絶句した。

手から血が出ていたのである。

ぶつけた積もりも無いし、怪我した覚えも無いそれに…

「そ……ん……」

消え入りそうな声で桜は嘆いた。

その傷は聖跡の傷であることを悟ったために…。



<<視点変更・士郎>>

明後日。

「ふ〜〜〜…やっぱ地元が落ち着くなあ。」

そんなこんなで帰国したのだがやっぱり冬木が恋しかったと思える。

「桜元気かなあ…一成は坊さんになったのかなあ…あれ…?」

何か大事なことを忘れている気がするがまあ気のせいだろう。

「とりあえず早く家に帰ろうか」

帰路についたその時である。

「よう!!衛宮!!久しぶりだな!!」

っと元気な声がかかったのである。

「うおあああ……って久しぶりだな美綴」

「相変わらずマイペースな奴だよほんと……」

む…それはどう言う意味なのだろうか…?

「そう言う所変わってなくて本当に衛宮だと思うよ」

ハハハハっ……と笑う美綴。

「む〜なんだか釈然としないけどまあ良いか」

「そんな所も相変わらずだな、だけど意外と思うんだけど……」

「何がだ?」

「身長……今何センチ?」

そうなのだ!!待望なのである身長が今180cm!!

何が良かったのか知らないが急に、ここ二年で急成長を遂げたのである!!

遠坂いわく、

『あんたどんどん大きくなるわね?このアーチャー予備軍』

ひどい言われようである。

「180だけど?」

「はあ……」

っと、ため息をつく美綴

「何さ?」

「いやあんたが此処までなるとは……」

不思議なことを言う……何なんだ?

「惜しいことをしたかも…」

「は?」

「いやこっちの話。

  引き止めて悪かったねえ、桜が家で今か今かと待ちわびてるぞ〜」

そうでした、結構な時間がたっている。

桜に悪いことをしてしまった。

「そうだな、またな美綴」

「しっかしあの衛宮がねえ……」

自分ワールドに入っている美綴を置いて、さて…帰ろうか。



ガラガラガラ……

「ただいまー、今帰ったぞー」

親父みたいな台詞で玄関を開けたところ……

「士郎ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」

「おわっ!藤ねえ?」

えっと……虎の世話を忘れていた……失態失態……

「いきなり帰ってくるっていってからびっくりしてたんだよオぉぉぉぉぉ……」

いきなりトラが吼えた…いや…まあ…いいか。

「ただいま藤ねえ、桜は?」

「桜ちゃん?

ん〜昨日から用事があるって家に帰っちゃったけどまだ帰ってないんだ〜」

「そうか…」

少し残念である、まあ用事なら仕方ない

「士郎〜お土産はあ〜〜〜?」

「すまん、藤ねえ。忘れた」

「しろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉう!!」


再びトラが吼えた……








Next

GIFTTopへ

indexへ