Fate/ms.s

   第7話『呼ばれ来る戦士』      by風来坊さん








視点・????

「さて……先日出会ったと言うマスター候補と、

それが呼び出したと言うサーヴァントについて教えてもらえないかな?」

「了解、深夜0012時マスター候補と思われる魔術師と接触。

  その後攻撃を仕掛けるも抹殺にあたわず魔術師の基地と思われる建物に追い込むも、

  寸前でサーヴァント……おそらくセイバーと思われるサーヴァントを召喚しマスターとなる事を確認、

  その後命令を遵守し撤退を行いました。以上」

「ふ〜む、そうかそうか……そう言えば君はそのサーヴァントに見覚えがあるとか?」

「生前……いや破壊される前のデータではガンダムと呼ばれる機体に類似しますが、

  タイプが異なるため正確な情報は得られていません」

「しかしだな……君はもう少し僕に対しても砕けた言葉使いをできないものかな?」

「マスターは上官と同じ扱いになると心得ます」

「……融通が利かないな君は……」

「善処します」

「期待しないよ……しかし以前のデータで蒼いサーヴァントはランサーだと思ったのだがまさかイレギュラーとはね……」

「期待に沿われなかったのは遺憾ですが……」

「ああ。いやいやそうじゃないそうじゃないぞ闘士、

  それは僕の勘違いだ。僕こそ許してほしいね」

「恐縮ですマスター」

「では、闘士。引き続き偵察に戻って欲しいな」

「了解」

視点・士郎


光を見た


戦闘の狭間に消え行く命を見た


分かり合えたはずの命が


すれ違って行く


ゆさゆさ……

「スウスウ……」

バンバン。

「ぐはあ……何だ?!」

「やっと起きたかシロウ」

「うわ……セイバーか、今何時だ?」

「シロウが朝食を作る時間は5時位らしいからな、寝坊してるので起こしてみたが?」

「む……」

時計を見ると5時半だったふむ……

「いや、丁度良い時間だセイバー」

「そうか、それは良かった」

「しかしセイバー……」

「なんだシロウ?」

「起こすときは布団の上からバシバシ叩かないで欲しい」

「む?それなら顔に手を乗せた方が良かったか?」

「……よしとく」

なにせセイバーの手は鋼鉄だ重いどころか痛いだろう……

「む……シロウ私は鋼鉄では無くガンダリウム合金だが?」

「……」

いま考えたこと読まれた?

「難しいことではない。シロウとのラインは何故か良く同調していてな、

  意識が不安定なときは時々私のほうにイメージが流れてくるのだ、少し集中すれば分かる」

「そうですか……」

「シロウ、寝ているときイメージ……つまり夢を見るだろう?」

「え……?」

「それはシロウが寝ているときには完全な無防備になり、

  むしろ私から零れ出るイメージが夢として見えるのだ」

「そうなのか?」

「ああ、意識していても制御できる物とできない物がある」

「……すまないセイバー」

「?何故謝るシロウ」

「勝手に過去を見るようなことをしたんだ。気に障っただろう?」

「構わないぞ、シロウ。

  それに夢の中のイメージは私のイメージと言うより私に搭乗していた者のイメージが強いようだ。

  それに寝ぼけているシロウの思考を少し垣間見たんだぞ私は。

  差し引きプラスマイナスゼロと思われるが?」

「それもそうだな……さて、せっかく起こしてもらったんだ。朝食を作りに行くとするか」

「それではシロウ、私は警戒の任にもどるとする」

「そうか、頼むセイバー」

「了解した、シロウ」

朝食の準備に台所に立つ、やっぱり何時も通りに和風にするか。

醤油、結局買いに行かなかったな……失敗した。

しかたない、大根の残りで味噌汁とご飯、これは譲れないな。

付け合せにはやっぱり納豆かな、うん……

「おはようございます、先輩」

「おはよう桜、体はもう良いのか?」

調理に取り掛かった時、桜がやってきた。

大丈夫なんだろうか?

「無理して起きてこなくて良いんだぞ?」

「いえ、姉さんが魔力を補給してくれたのでもう大丈夫です。」

と言うことは桜は当面は大丈夫と言う事か。

「そっか、そりゃよかった」

「はい!」

む……元気だな桜、やはり姉妹だけに仲が良いのだろう、

それに十年以上離れてたらしいからな話すことも多いのだろう。

「さて、なら一緒に料理するか?」

「勿論です、先輩に絶対追いついて見せるんですから」

……師の首を淡々と狙う弟子が此処に居ますよ、桜…怖い子!



料理が出来上がり時刻は7時をまわった頃、

「しろ〜う」

「む……遠坂……」

「姉さん?!」

あ、桜がびっくりしてる。

そりゃ〜びっくりもするだろう、俺だって始めて見たときは別人に見えたわけだし。

「ぎゅうにゅ〜う」

「はいはい待ってな」

と言って冷蔵庫から牛乳を出してコップに注ぐ。

「ほら」

「ありがと……」

ごくごくと豪快に飲み干す遠坂、もう慣れたとはいえ不自然に見えるよな。

「こらリン、もう少し上品に飲めないものか?」

「そうだぞ遠坂……ん?」

あれ?リン?そんな呼び方するのはセイバーだけだけど?

「君がエミヤシロゥだな?」

「ああ……?」

「私はアーチャーだよろしく頼む」

……アーチャー?

「遠坂!!もうサーヴァントを呼び出したのか?!」

「あら?言って無かったっけ?」

「呼び出すとは聞いたけど昨日のうちにとは思ってなかったぞ!」

「それを言うならもう一人紹介する人(?)が居るんだけど?」

「それは俺のことかな、アーチャーのマスターさんよ」

……続々と……一体なにが起こっているのだ?

「お前がエミヤ……セイバーのマスターさんか?俺はライダーのサーヴァントだ」

「はあ……よろしく」

しかし……

「あんた達もMSなのか……?」

「無論だ、シロゥ」

「見て分からないか?セイバーのマスターさんよ」

……頭痛がしてきた、なんだか今回の聖杯戦争はえらく機械的な物になってるな。

「遠坂……」

「言わないで、私だってびっくりしてるんだから」

ならセイバーも呼んだほうがいいのかな?

「セイバー」

「何かなシロウ?」

「紹介したい……なんだろ、まあセイバーを紹介したいんだけど?」

「それはアーチャーとライダーの事だろう?」

む?もしかして知らなかったの俺だけ?

「昨晩魔力の補給を試したところ成功したらしくてな、

  ついでにサーヴァントを呼び出すことにしたらしい。

  もっともリンはいったんサクラと自分の家に帰って召喚したらしいがな」

そうか……昨日の夜かなり静かだったのは遠坂家に帰ってたのか、

しかし何か不機嫌だなセイバー、無理もないか?

「もっとも召喚し終えたらぐったりしながらも此処に戻ってきたがな」

「む……桜、大丈夫なのか?」

「はい先輩、姉さんから宝石の魔力のバックアップを貰ってたので負担は無かったです。

  それにライダーを召喚したらだるさも無くなりましたし」

そうか……サーヴァント召喚の為の魔力消費が無くなったのか、む……でも……

「だけどライダーに魔力を渡しているんだろう?」

「セイバーのマスター、何か忘れてないか?

  俺はMSだ、普通の起動状態では魔力は消費しない。

  その代わりと言っては何だが戦闘にかなりの魔力を消費するとは思うがな」

何処かで見たことのある顔と思えるのは何故だろう?

「まあ……遠坂、差し支えなかったらで良いけど真名教えてもらえないだろうか?」

一応知りたいし……っと言うよりかなり気になるし……

「良いわよ、私もセイバーの真名教えてもらったし、

  昨日余裕無くて共同戦線の説明しか出来なかったし……アーチャー」

「了解したリン。シロゥ、私はMSN-04・サザビー。

  其処に居るガンダム……セイバーのライバルだった者だ」

なんと……宿敵だったのか。

道理でセイバーが不機嫌だったはずだ。

「アーチャー、搭乗者の話だろそれは。オレはそんな事は考えても居ない」

なんと……セイバーがオレですか……ライバルの前だけに地が出たのか?

「今回は共同戦線という話だ。手を貸してもらうぞセイバー」

「しかたないな、シロウの意思でもあるし、今回は手を貸してやる。アーチャー」

ジリジリと音がするようだ、考えていないだけで意識してるじゃないかセイバー。

「桜、続き頼む」

「は……はい!」

飲み込まれそうな勢いだったので桜に話の続きを促がしてもらう(もっとも桜も飲み込まれてた様だが)

「ライダー……お願いできるかな?」

「マスター、俺に遠慮なんか要らないぞ。

  よしセイバーのマスター……エミヤと呼ばせてもらって構わないか?」

「ああ、構わない」

「良し、なら改めて俺はMSZ-006A1ΖプラスA1型だよろしくお願いするぜ」

む……少しだけ顔がセイバーに似てないか?

「む……Zプランの派生機か?」

「知ってるのかセイバー?」

「データを参照する限りゼータと呼ばれていた機体によく似ている」

「へえ……っと言うことはセイバーの方が後なのか」

むしろ新型と言うほうが正しいのか?

ってか今回サーヴァントって知り合い多くないか?

「そこら辺はご想像にお任せするぜ」

「まあ……それより遠坂、桜、御飯にするか」

っと言って席に座る……ん?何か大切なこと忘れてないか?

「し〜〜……ろ〜……う〜ご飯食べに来たよ〜〜〜♪」

虎がやってきた……って

「セイバー!」

「?セイバーちゃんなら国に帰ったんじゃないの?」

「あれ?」

いつの間にかセイバー、アーチャー、ライダーの姿が無い、は……早い……

「寝ぼけてるの士郎?」

「いや何でもないぞ藤ねえ」

「まあそんな事より御飯♪御飯♪」

っと獲物(エサ)に飛びつく虎一匹。

「藤村先生おはようございます」×2

「おはよう桜ちゃん、遠坂さん」

む……?遠坂に無反応?

あ……何か考えてる之は来るかも……

「え……遠坂さん何時帰ったの?」

ありゃ?拍子抜け。

「昨日ですわ、藤村先生」

「そうかそうか……」

っと食事に戻る藤ねえ……って。

「何で遠坂さんいるのよおおおおおおう?!」

「って遅い!ってか声大きいって藤ねえ!」

「之が落ち着いていられますかってんだい!」

「何か言葉違うぞ、藤ねえ」

「また遠坂さんお泊り!?ベッドイン?!士郎!私はそんな子に育てたつもりはないぞ〜う!」

だめだ……俺じゃ抑えられない……遠坂にアイコンタクト(援軍要請)を出してみる。

「藤村先生」

「何よう、遠坂さん」

「私と衛宮君のお付き合いに関しては了承済みだと思われますが?」

「うっ……」

「それなら問題ないはずですが?」

「う〜〜〜……」

「それに昨日一度帰宅してから考えまして、

  今まで同居していたのも含めて習慣付けの為にも一緒に居たほうが良いだろうと判断しまして、

  また此処でお世話になる次第です」

「それもそうね……どうせまたロンドン行っちゃうんだからね……しかたないか〜」

はあ……っとため息をする藤ねえ、ごめん藤ねえ心配かけてばっかりで……

「そっかだからか……さっきセイバーちゃんの名前呼んだの、

  確かセイバーちゃんの家で厄介になってるって話だったし」

建前そういう風にしたのだ、そうでもしないと藤ねえも教師だ、

二人暮しの外国暮らしの許可なんてしないだろう。

「で……セイバーちゃんは何で来ないの?」

「あっ……色々用事があって忙しくて来れないそうだ、藤ねえによろしくって言われてたっけ」

「そっかそっか、元気にしてるんだねセイバーちゃん」

そうだなあ……元気にしてるかなセイバー……

「御飯冷めちゃいますよ先生、先輩」

「そうだった!いっただっきまーす♪」

再び飛びつく虎……相変わらず凄い勢いだ……



視点変更・セイバー(MS)

「むう……」

「どうした、セイバー何やら複雑な声を出して?」

「ライダーか……どうもシロウとその家族の話でセイバーと言う単語が飛び交っているみたいでね……」

「なんだ気になるのか?」

「いや……どうやら前回の聖杯戦争のセイバーのことらしい」

「ほ〜」

「会話の内容からして前回のセイバーは女だったようだな」

「何?それが気に食わないのか?」

「気に食う気に食わないでは無い、ただ内容がセイバー『ちゃん』付けなのだ……」

「……同情するぜ……」

基本としてオレは男の側なのだが……

「まっ……気にするな、どーせ前回のセイバーの事なんだしよ」

「そうだな」

このライダーのあっさりした言葉遣いは嫌いではない、むしろ好印象である。

「ふん……相も変わらず細かいことを気にする奴だ」

「……」

アーチャーに関してはコメントすることは無い……



視点変更・ライダー

「……」

「……」

……緊迫してるなあ……まオレは撤退するか……

「じゃあな俺は警戒にもどるぜ、後はお二人でやってな」

しっかし……何時か本当に喧嘩おっぱじめないか?あの二機。

後ろを見るとまだ屋根の上で険悪に睨み合う二機がジリジリと視線を焦がしていた。


続く






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