「あー……休みだからって寝過ごしたわね……」

とある日曜日、前日の夜更かしもあって寝坊した凛。

あくびをこらえながら居間に向かうと、そこには


「…………」


壁の方を向き、無言で体育座りをしたギルの姿があった。

「なにやってんの金ぴか?」

凛が声をかけるとギルはゆっくりと振り向き、


「雑種の娘……」


と深刻そうにつぶやいて、そして、

































「我に浣腸をしてくれぬか?」

などとのたまったのであった。

































冬木2

   『ギルつまる!!』

by楓野




コロン、と転がる金属バット。

その傍らには頭をカチ割られて血まみれのギル。

「どっか出かけてこよ」

そんな惨状を引き起こした凛は、苦渋に満ちた顔をしながら居間を出て行った。

「人の話を最後まで聞かぬか」

倒れ伏したままギルが呟くが、凛はそれに従う気配もない。

「ナプキン派の我が浣腸してくれと言う意味がわからんのか!?」

ガバッと起き上がって凛の背中に叫ぶギル。

「うんこが出ぬのだ〜うんこがしたいぞ〜」

涙をを流しつつもはや姿も見えなくなった凛に哀願し続けるギル。

と、そこへ士郎が洗濯物を干し終えて居間へとやってきた。

「なにを騒いでるんだお前は」

「おおっ!!雑種、実は赤い雑種の娘に浣腸を」

(と、遠坂に浣腸を!!)

ギルの声を聴いた瞬間、士郎の頭の中で妄想シアターが上映された。

―――四つん這いになってこちらを見上げる凛。

―――なぜかグヘヘと笑いながらイチジク浣腸を持つ士郎。



「そういうアブノーマルな奴はちょっと」

「なにを言っておるのだ貴様は」

否定しつつもちょっと興奮してしまういけない士郎君であった。

「雑種でもよいから我に浣腸をせよ」

「なんだ、お前にか。また新たな喜びでもみつけたのか?」

興奮が一気に冷めて冷たい目でギルを見る士郎。

「そういうのではなく純粋にお通じがないのだ」

「お通じ言うな。別に自分でさせばいいだろ?俺に言うなよ」

「だから我はナプキン派だから自分ではできぬと!!」

「なんでお前がナプキンしてるんだよ」

至極もっとも。

「なんで俺がお前のうんこがついたケツに浣腸しなきゃならないんだよ」

「うんこはついておらん、うんこが出ぬのだからな」

「それで、お前のうんこはいつからでてないんだ?」

「前回の聖杯戦争の頃からだな」

かなり適当に話を聞いていた士郎だが、さすがにこれには驚いた。

「お前、それって10年間ってことだろ!?平気なのか!?」

「だから腹が張って苦しいのだ」

と言って腹をさするギル。

張ってると言う割にはスリムな体型なのが不思議だが。


「雑種よ、頼む!浣腸してくれ!!」


もはや恥も外聞もない英雄王。


「浣腸だ!!浣腸をせよ!!」


「ぎ、ギル!そういうことをあまり大きな声で言わないでくれ!いらぬ誤解を招く!!」

とはいったものの時すでに遅し、たまたま通りかかったライダーやセイバーが思いっきり引いていた。

「そういうことを俺に頼むなよ。アーチャー辺りに頼んでくれ」

「雑種にしてほしいのだが」

「ぎ、ギル……お前、まさか……」

「フェイカーでもよい!フェイカーでも浣腸してくれるのならもはや誰でもよい!!」

士郎の腕を掴んで必死に訴えるギルであった。



そして台所。

「アーチャー、ギルに浣腸してやってくれ」


パプシ!!


味見していた味噌汁を噴出すアーチャー。

「なぜ私が浣腸せねばならんのだ」

ウンコうんうん出なくて我は困っている」

ちょっぴり頬を染めて言うギル。

キモい。

「だからなぜこの私がギルに浣腸せねばならん」

「やはり雑種で構わんが」

「アーチャー同士のよしみでしてやれよ!」

と言いつつ、ギルに裏拳を食らわす士郎。

まあ、いくら正義の味方と言えども同性の尻に浣腸するのはさすがにイヤらしい。


「いいからしてやれって!!」


「絶対に断る!!」


「……アーチャー、お前いつからそんなに偉くなったんだ?」

といいつつ、何処から取り出したのかサングラスをかける士郎。

「私は守護者で貴様は……っ!!?」

アーチャーの声が、士郎の取り出したテープレコーダーを見て止まる。


「イリヤ、この間はすまなかったな」

「ううん、何もなかったからいいの」

「すまんな……それではお詫びに今日は」




























































「私が浣腸をしてあげよう」


「キャ〜〜〜〜〜!!」


「いいじゃないか


 いいじゃないか


 いいじゃないか」







「アーチャー、なかなか変わった趣味を持ってるな」

「ち、違う!違うぞ衛宮士郎!!」

冷や汗ダラダラ、かなり必死で言いつくろい始めるアーチャー。

「まだ子供のイリヤに浣腸はできてもギルにはできないってわけか」

「しかしギルだぞ、ギルの尻だぞ衛宮士郎!!」

「いいじゃないかいいじゃないかいいじゃないか」

「OK!ここはやはり私の出番のようだな!!」

漢泣きしながら親指を立て、もはやヤケクソに叫ぶアーチャーであった。



「ギル。尻を出して四つん這いになれ」

言われたとおり、尻を出して四つん這いになり、ついでにセクシーポーズ。

「よけいな色気は出すな、ギル」

「では、エミヤいきます」

ぜーぜーと息は荒く、手は怯えるかのように震えながら浣腸を持った手を進めるアーチャー。

しかし。

「やはり貴様がしろ衛宮士郎!!」

手を止め、士郎に向けて吼えた。

「ふざけんな!テメェがやれアーチャー!!」

「ギル、お前は衛宮士郎にやってほしいのだろう?」

「うむ」

「テメェアーチャー!!大体テメェもエミヤシロウだろうが!!」

「貴様にやってほしいと言っているのだ貴様がやれ!!」

「同一人物だろがタコ!!」

ぬぬぬっ…とにらみ合う士郎とアーチャー。



ゴゴゴゴ……



「「ジャン!ケン!!!」」



























































ポン!!!



























































「勝った!!勝ったぞ衛宮士郎!!」

「な、なんでさ……」

士郎パー、アーチャーチョキ。

アーチャーは飛び跳ねて歓喜し、士郎は落胆しつつ浣腸を手に取る。

「ギル、けつをあげろ」

「うむ」

士郎の手がギルのけつに向かって動く。

その手は震え、歯は全身の震えを受けてカチカチとなり続ける。

「コイツ絶対喜んでるよ!!」

勘弁してくれ、という士郎の叫びに、アーチャーもくうっ、と涙する。

「喜んではおらん!!」

「お前真剣にうんこしたいだけなんだろうな!!」

「無論だ」

「わかったよ。それじゃいくぞ」

「……ニヤソ」

ギルが小さく笑う。

その動きを見逃すほど士郎も鈍感ではない。

「コイツ今絶対ニヤソって笑ったよ!!もう無理だよ『血潮は鋼 心は硝子』だよ!!」

号泣しながら絶叫する士郎。

と、その時、

「む?」

アーチャーが眉をしかめた。

「……医者に行ってやってもらえばいいのではないか?」

「あっ」

ガッ!!と同時にギルの腕を片方ずつ掴む士郎とアーチャー。

「そうだな、なんで今まで気づかなかったんだ?」

「今すぐ医者に行ってブスッと刺してもらえ!!」

そのままギルをズルズルと引きずって玄関へと向かう二人。

「アーチャー、お前バイクで送ってやれよ」

「ふむ、そのくらいはやってやるか」

ガタガタとアーチャー専用の中古バイクを出して、ギルをシートに放り投げる。

「ギル、別に何処の医者でもいいよな?」





























































「はう」




























































なんか変な顔になってプルプルと震えるギル。

「……ま……まさか」


「よりによって貴様私のバイクで便秘が治ったのか!?」


なおもプルプルし続けるギル。


「うんこしたのか!?うんこをしたのか!?」


カクカクと妙な動きで上半身を動かすギル。

と同時に。




ジョ〜〜〜〜〜〜〜




「うんこをすると何故か小便も共に出るな」


「『出るな』ではない!!!!」


もはや周囲にはとんでもない悪臭が漂っている。

まあ、10年分なのだから致し方あるまい。


「せめて小便を止めんか〜〜〜〜!!!!」

「発動したら止まらない、それが我が宝具『王の財宝ゲートオブバビロン』」


「くさっ!!うんこくさ〜っ!!!!」
























こうして、ギルの便秘は解消された……







































終。




あとがき






























重ねてすいませんでした。特にギルファンの方。

実は始めに思いついたのはこっちの話でした。

なんか今回すごいことになりました。

ギルは脱○するしアーチャーはイリヤに浣○しようとするし。

士郎がアーチャーを脅すネタの部分はなんとなく気に入っています。


なんか妙に好評で驚いてます。

この話でふぁて張は終わる予定だったのですが、書き続けようかと考え中です。

確かに『ギルづくし』とかやってみたいなーと。

泣くようぐいすとかもやってもいいかなーとか思ったり。

その場合は、『泣くよギル様』か、『泣くよシンジ』のどちらかになる予定。


他の話もよろしくお願いします。

その前に書かなきゃか…





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